遺伝子組み換えのない未来を作ろう

ご存じの方が多いとは思いますが、私が何冊かの本を読んで理解した遺伝子組み換えの問題点をまとめたものを上げます。ご参考にして頂ければ幸いです。 遺伝子組み換えは、言ってみれば、小学生がカメラを分解して、「この部品はこのような働きをしているに違いない」と判断し、それを基に勝手にデザインや機能を変更したカメラを見よう見真似で作るようなものだ。そのような極めて稚拙な理解と技術で、もとのカメラに匹敵する品質のカメラを作れるわけがない。
遺伝子組み換えで行なっているのはまさに同じことだ。神が設計した完璧な芸術品である生物を、「命とは何か」も分かっていない人間が全てを分かったような顔をして設計変更を加えるのである。「ここをこう変えればこのような機能が得られるはずだ」と。カメラであればリコール対象となる重大不具合が頻発すること間違いない。自信を持って言える。 遺伝子組み換えは2段階で間違っている。
1.「遺伝子が全てを決める」という遺伝子決定論のパラダイムが間違っている。
①遺伝子が狙い通りに変えられたとしても、その性質が発現されるかどうかは分からない。遺伝子の発現は、環境や生理学的状態、細胞の状態などに応じて調整されている。
②遺伝子は、RNAやタンパク質の構造を規定したり、遺伝情報の発現や調整に関与する種々の分子の結合や離脱部位を構成したりしているだけで、これと形質を直に結びつけることはできない。
③「一つの遺伝子が一つの性質を決めているわけではない」
遺伝子の働きは、人間が容易に解析できるほど単純なものではない。すなわち、遺伝子は互いに関連しあっており、新たな遺伝子を挿入すれば、変えるつもりでなかった性質も変わってしまう可能性があるのである。
④1個のタンパク質を合成するのに必要な情報を規定する遺伝子は、ゲノム全体に分散していて、それ以外の全ての遺伝子と不可分に絡み合っている。
⑤個々の遺伝子は、分断され、明確な境界を持っていない。 2.「人間の狙い通りに遺伝子を構成することができない」
①仮に遺伝子が全てを決めているのだとしても、挿入される遺伝子が受容体のゲノムのどの場所に収まるかが分からない。その結果、どんな生理学的、生化学的影響が出るかは予想できない。
②開発の段階で遺伝子をきちんと導入できたように見えても、それが安定して子孫に伝わるとは限らない。どんな生物にも、種としての同一性を維持するために、割り込んできた外来遺伝子を不活性化する自然の防御機構があるからだ。遺伝子組み換えタバコでは、第一世代の64から94%が不安定化する。
③遺伝子は環境の変化に応じて「適応的」突然変異を起こしている。 よって、遺伝子組み換えという手法は今後も決して成功することはないし、遺伝子診断も極めて不正確なものにしかならないのである。 【参考】遺伝子組み換えの方法
導入したい遺伝子をベクター(運び屋)と呼ばれる小型のDNA分子に乗せて宿主細胞に取り込ませる。ベクターはプラスミドやウイルスに手を加えて構築されることが多い。
ベクターが宿主細胞に取り込まれると、ベクターに乗せられた遺伝子によって、宿主細胞の性質が遺伝的に変化する(形質転換)。ただし、形質転換の効率は低いので、遺伝的をうまく導入できたものだけ選び出す必要がある。そのために、ベクターには、導入したい遺伝子の他に抗生物質耐性遺伝子も組み込んでおくのが普通である。一連の操作の後、宿主細胞をその抗生物質で処理すれば、形質転換を起こした細胞だけが生き残るので、育種に要する時間を大幅に短縮できる。
動物の遺伝子組み換えには、RNAを遺伝物質として持つレトロウイルスがベクターとして利用される。モロニーマウス白血病ウイルス、ラウス肉腫ウイルス、水泡性口内炎ウイルスなどである。ベクターのもとになる寄生性遺伝因子は、本来、病原性を持っている場合が多い。もっとも、ベクターを構築する際に病原性を失わせてあるが、宿主に感染していた別の病原体と組み替えを起こして病原性を取り戻してしまう可能性がある。病原性を取り戻した人工ベクターは、自然の寄生性遺伝因子より危険である。それは、自然の寄生性遺伝因子には宿主特異性があるのに対し、人工ベクターは、種の障壁を乗り越え、様々な生物や細胞に感染する能力を持っているからだ。 【遺伝子組み換え作物を作る名目上の目的】
「世界中から飢餓をなくすために、バイオテクノロジーによる食料増産が必要だ」とする主張は間違っている。第三世界の貧困と飢餓の原因は、人口の増加に食糧生産が追い付かないからではなく、南北間の経済格差を是認し、固定するようなシステムにある。したがって、バイオテクノロジー農業に世界を養うことはできない。